行政書士とは、法律の専門家として幅広い業務を行うことができる国家資格の1つになります。
行政書士という名前は知っているけど仕事内容はあまり知らないという方も少なくないのではないでしょうか。
今回は、行政書士の資格情報から仕事内容までをご紹介していきます。
行政書士資格とは?
行政書士として活躍したいという方にとっての一般的なルートが、行政書士の国家資格を取得することになります。
難易度は非常に高いというわけではありませんが、対策をしっかりと行わないと簡単には取得することができません。
行政書士資格の基本情報
毎年11月に開催される行政書士試験は、平均受験数が2回と言われており、1回目で合格するのは難しいということがわかります。
出題形式 | 選択式(5肢択・多肢選択)、記述問題 |
出題範囲 | 【法令科目】基礎法学、憲法、行政法、民法、商法 【一般知識】政治・経済・社会、個人情報保護・情報通信・文章理解 |
試験時間 | 180分 |
試験会場 | 47都道府県 |
受験料 | 7,700円 |
上記の出題範囲をみてもわかるように、法律に関する出題がメインになります。法律を学ぶことは、ビジネスに限らず日常生活まで非常に重要な要素の一つです。
その点において行政書士の知識を取り入れることで日常生活やビジネスに大きなメリットを与えることができます。
また、資格を取得する以外にも行政書士として活躍できる方法があります。それは以下の通りです。
- 弁護士資格を有する者
- 弁理士資格を有する者
- 公認会計士資格を有する者
- 税理士資格を有する者
行政書士試験の申し込み手順の中で注意して行わなければいけないのが、申し込みです。
現在はインターネット化してきており、願書がなくても受験できる資格が増えてきていますので、もちろん行政書士もインターネットでの申し込みが可能です。また、郵送や窓口での申し込みが可能なためにそれぞれに合った方法で申し込みをしてください。
ただ、上記にも述べている通り行政書士試験は年に1回しか開催されないため、の申し込みが遅れてしまうともう1年待たなければいけません。
行政書士資格を取得するメリット
行政書士の資格を取得することで、国家資格を有する者として就活や転職、キャリアアップに大きく繋がります。
上司や人事の評価の一つとして、今までの業務実績や信頼性も大きな評価基準の一つですが、行政書士の資格取得も法律に関する知識を有する証明として評価されますので、持っていて損はないでしょう。
さらに、独立・開業が可能であることも行政書士の魅力の一つです。インターネット環境やパソコンがあれば初期費用がかかることなく開業することができます。
また、法律系の資格の中でも比較的簡単に取得しやすい資格であるということも人気資格の理由です。法律系の資格は非常に難易度が高いために、取得するのに時間がかかってしまったり、途中で妥協してしまいます。
ですが、行政書士であれば難易度は低くはないものの他に比べて取得しやすい資格ですので、挑戦する受験者が非常に多いです。
合格ラインは?
合格ラインは、全体の60%です。しかし、法令科目が122/244点以上、一般知識が24/40点以上の点数が必要になります。
上記にも述べているとおり、難易度は他の資格に比べると高いのですが、法律系の資格と比較すると断然低く取得しやすい資格になります。
また、勉強時間は約800時間〜1,000時間です。勉強量から決して簡単に資格取得が実現できる難易度ではないことがわかるでしょう。
また、合格率は10%前後と言われています。
行政書士の仕事内容
行政書士には書類を作成する業務、相談業務、認可申請業務などがあります。
書類作成業務
行政書士が行える種類の作成には、数多くのものが存在します。例えば、官公署に提出する書類「認可申請書」。会社設立や建設業許可などビジネスを行う上で必要不可欠な書類を行政書士が法律上のトラブルに注意しながら作成することが可能です。
官公署に提出する書類の種類には、飲食業許可や風俗営業許可、宅建業免許登録などかなりの種類があります。
また、遺産分割協議書などの権利義務に関する書類や相続関係などの事実証明に関する書類を作成することが可能です。行政書士には書類の作成だけでも数多くの業務に携わることができるのです。
相談業務
相談業務も行政書士の業務の一つです。上記に関わる官公署に提出する書類、権利義務に関する書類、事実証明に関する書類についての相談も受けることができます。
相談内容は、上記のような書類作成がメインなために一見業務する内容が少ないように思うかもしれません。しかし、その相談して作成できる書類はなんと1万を超えるとも言われています。それだけ行政書士の価値は非常に高いと言えるでしょう。
ただ、注意しないといけないのが、業務にすることができないものもあるという点。他の主業の方が専門業務にしているものは仕事を行えません。
行政書士資格のおすすめ参考書
【日本経済新聞出版】うかる!行政書士 入門ゼミ
このテキストは、出題範囲が広い行政書士試験に向け、細かな学習ではなく全体構造を把握し、理解することができるという点が特徴です。
また、イラストや図表はもちろん、初心者でも理解しやすい具体例が記載されていますので、スムーズな学習が可能です。
【早稲田経営出版】合格革命 行政書士 スタートダッシュ
出題実績を用いて解説しているこのテキストは、重要項目や頻出項目に限らず出題される42テーマを記載しています。
初心者にもおすすめですが、試験の直前や法律について触れていた人にとっても役立つテキストとなっており、テーマごとに確認テストとして問題も収録されているため、効率的な勉強が可能になるでしょう。
【東京リーガルマインド】行政書士 合格トリセツ 基本テキスト(オールカラー&セパレート方式)
この参考書は、フルカラー仕様のため学び飽きず、スムーズに勉強に励むことができます。イラストや図表も使って解説しているため、より効率の良い学習が可能です。
さらに、行政書士講師がわかりやすく解説している講義動画があるため、参考書での勉強での疑問点を解決できます。
まとめ
今回は、行政書士の資格や仕事内容についてご紹介してきました。
上記に説明しています通り、行政書士の合格率は他の資格に比べて難しいと感じる方も多いかもしれませんが、法律関係の資格と比較すると非常に取得しやすいのが特徴です。
また、取得すると就職や転職などに有利になるというメリットの他、初期費用の負担をあまり気にすることなく独立し開業することができるという点が魅力の一つです。
また、行政書士が行える業務は以下の通りです。
- 官公署に提出する書類「認可申請書」(飲食業許可、風俗営業許可、宅建業免許登録…)の作成と相談
- 権利義務に関する書類(遺産分割協議書、契約書…)の作成と相談
- 事実証明に関する書類(出入国管理、株主総会会議事録…)の作成と相談
行政書士の資格を取得すると、1万を超える書類の作成や相談ができますし、もちろん日常生活において法律を知っていることは非常に重要です。
取得しやすい資格ですので、ぜひ行政書士資格の取得を目指してみてください。
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