今では、サロンやクリニックの他に個人で脱毛処理を行うことができる家庭用脱毛器が存在します。
しかし、家庭用脱毛器に限らず、脱毛を行う際の注意点として「日焼けした状態での脱毛はNG」とありますが、なぜ日焼けした状態で脱毛を行うのはダメなのでしょうか。
今回は、脱毛時に日焼けをしては行けない理由や日焼けした場合の対処法などをご紹介していきます。
なぜ、日焼けで脱毛を受けるのはダメか

脱毛施術方法には主にレーザー脱毛と光脱毛、ニードル脱毛の3種類存在しますが、すべてが日焼けしては行けないというわけではありません。
ここでは、日焼けをしてはいけない理由を脱毛の仕組みからご説明していきます。
脱毛の仕組み
脱毛には、主に医療脱毛(クリニック)や脱毛サロン、セルフ脱毛(家庭用脱毛器)が存在します。脱毛方法は場所やものによってさまざまではありますが、主に以下の施術方法を採用していることが多いです。
- クリニック・・・レーザー脱毛
- サロン・・・光脱毛
- セルフ脱毛・・・ フラッシュ式
ニードル脱毛は、サロンやクリニックでも施術できますが、主流となっているのが上記になります。
主にクリニックで行われているレーザー脱毛とは、レーザーを使用して、ムダ毛部分ピンポイントで照射し、毛根の毛乳頭を破壊することで脱毛施術を行います。
また、脱毛サロンで行われることが多い光脱毛はフラッシュを用いて毛根の毛乳頭にダメージを与える施術方法です。家庭用脱毛器においても光脱毛と同様の方法です。
そう、主にクリニックで行われる“レーザー脱毛は毛乳頭を破壊すること”、“サロン脱毛で行う光脱毛とフラッシュ式は毛乳頭にダメージを与えること”を目的としているために、効果に差があります。これが永久脱毛と抑毛の違いです。
効果に差がある理由として次の違いがあります。
クリニック | サロン | セルフ | |
施術方法 | レーザー脱毛 | 光脱毛 | フラッシュ式 |
永久脱毛 | ◯ | × 抑毛 |
× 抑毛 |
痛み | ◯ 痛みを感じやすい |
× 出力が弱いので、痛みが感じにくい |
× 出力が弱いので、痛みが感じにくい |
出力 | 強い | レーザーよりも低いが、 セルフよりは高い |
低い |
光(レーザー)脱毛範囲 | 狭い(ピンポイント) | 広い | 広い |
回数(平均) | 8〜10回 ※部位による |
約20回 ※部位による |
ー |
1回ごとに空ける期間 | 平均2~3ヶ月 | 約2〜3ヶ月 種類によっては1週間もある |
約1週間〜2週間 |
炎症時の対応 | × | × | ◯ 診察や処方が可 |
相場価格(全身脱毛) | 約20万〜30万円 | 約10万円〜15万円 | 約5万〜10万円 |
クリニックでは効果がある分、価格が高くなり痛みが感じやすくなります。またサロンやセルフでは効果が低いものの、出力が低いため痛みが少なく価格が安いという特徴を持っています。
それぞれメリット・デメリットがあり、時間や価格、効果によって施術方法は様々です。
ここで気になるのが、3つの施術方法。実は、脱毛に使用するレーザーや光にはメラニン色素という色素に反応することで脱毛を行います。以下の項目で詳しく解説していきます。
日焼け部分もメラニン要素
メラニン色素とは、私たちの体の一部である肌や髪などの色を構成する色素。専門的なことを言うと、メラニン色素には黒褐色のエウメラニンと赤褐色のフェオメラニンの2種類が存在し、日本人は両方とも含まれているために、肌や髪の色は人それぞれです。
メラニン色素が生み出される主な原因が紫外線。夏になると日焼けをしてしまいますが、実は紫外線から細胞を一時的に守るためにメラニン色素が生み出されます。シミになってしまうのもメラニン色素の影響なんです。
つまり、脱毛で施術する際に使用されるレーザーや光はメラニン要素に反応し、メラニン色素が多い毛はもちろん日焼けした肌にもダメージを与えてしまうので、日焼けでの脱毛はNGとされているんです。日焼けした状態で脱毛してしまうと炎症を起こしてしまう可能性があります。
脱毛中にサングラスをつけることで、目への影響を防いでいるのもメラニン色素が強い
また、脱毛効果も薄れてしまう可能性もありますので、脱毛する際は日焼けに十分に気をつけてください。日焼けは脱毛の天敵ですので、脱毛時期は秋から冬で行うのがベストでしょう。
多少の日焼けは大丈夫?

基本、日焼けをしてしまった場合は火傷を負ってしまったり、炎症を起こしてしまいますので脱毛はすべきではありません。
ポイントとなるのは、メラニン色素が産出しているかどうか。要は色の変化があった場合は脱毛を控えてください。色の変化を見て脱毛できるか判断することが重要です。
それでも不安になる方は、医療従事者やサロンなどで相談を受けるのも一つの方法です。
日焼けしても大丈夫な脱毛方法

脱毛は基本的に日焼けはNGではありますが、日焼けをしても脱毛できる施術方法も存在します。それが、SHR脱毛という施術方法です。
SHR脱毛は光脱毛の1種で、バジル領域という部分にフラッシュを照射させて熱を蓄積させることで抑毛させる比較的新しい施術方法です。バルジ領域とは毛の生成に重要な細胞を作り出す役割をしており、その部分にダメージを与えることで、細胞の抑制を図ります。
こちらの施術方法は、メラニン色素に反応することはありませんので、日焼け時でも脱毛を行うことが可能です。
日焼けした場合はどうすればいいのか

例え紫外線予防をしたとしても、予期せぬ時に日焼けしてしまう可能性もあります。
脱毛期間であれば、少しでも早く肌を回復させたいですよね。
ここでは、日焼けした場合の対処法についてご紹介していきます。
濡れたタオルや水などで日焼けした部分を冷やす
紫外線を浴びて日焼けしてしまった皮膚というのは、いわゆる火傷をおったようなものです。放っておくと皮膚が炎症を起こしてしまい、赤みが出てしまったり痒みが発生してしまう可能性があります。
しっかりと皮膚を冷やすことで、炎症の抑制につながります。
ここで注意したいのが、保冷剤などの冷たすぎるもので冷やさないということ。冷やすといっても過度に冷やしてしまうと、刺激が強すぎて逆効果になってしまいます。また、擦ったりしてしまうと皮膚へダメージを与えてしまいますので、注意が必要です。
身体に潤いを与える
皮膚には外側から表皮、真皮、皮下組織の3つが重なってできており、表皮の最も外側にある「角質層」が外部からの刺激を守ったり、水分を保ってくれるバリア機能という役割を担っています。
紫外線を浴びることで、その重要な役割を果たすバリア機能が低下してしまうために皮膚が乾燥してしまいます。そのため、日焼けして水分が不足してしまった肌には化粧水や乳液などしっかりと保湿ケアをすることが重要になります。
しかし、バリア機能が低下している状態ですので、刺激が強いものは使用しないようにしましょう。
シミへの対策として美白成分が配合されているものを使用
日焼け後の対策として欠かせないのがシミ予防。シミ予防として美白有効成分が配合されているスキンケアアイテムを使用することも日焼け後の対策として必要不可欠です。
シミは時間差でできるものですので、ついつい美白対策を怠ってしまいがちではありますが、美白成分は、メラニンの生成を抑制させてシミやそばかすを発生させにくくする特徴を持っていますので、美白コスメを使用してしっかりと集中的なケアを行なってください。
ビタミンC誘導体やアルブチンなどが多く配合されている商品がおすすめです。
まとめ
今回は、日焼けした状態での脱毛がNGな理由についてご紹介してきました。
脱毛では、メラニン色素に反応するレーザーやフラッシュが使用されるために日焼けした皮膚にもダメージを与えてしまい、炎症を起こす危険性を伴います。
そうならないためにも、日焼け止めを塗ったり、日傘をするなどしてメラニン色素が生成される原因である紫外線から皮膚を守ることが重要です。
万が一、日焼けをしてしまった際には以下の対策を行いましょう。
- 濡れたタオルや水などで日焼けした部分を冷やす
- 身体に潤いを与える
- シミへの対策として美白成分が配合されているものを使用
日焼けした部分の脱毛がNGなだけですので、関係ない部分であれば脱毛することは可能です。また、日焼けをしても脱毛が受けられる施術方法もありますので、心配な方は一度クリニックやサロンに相談してみてください。
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