【5分で読める】人工知能AIの歴史をわかりやすく解説

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機械学習による技術的な変革を迎えている世の中で、皆さんがイメージする人工知能のイメージは「機械が自ら学習をし、人間が行う行為を代替する」そのような認識を持つ方も多いのではないでしょうか。

しかし、それは近年目覚ましい発展を遂げてきた人工知能の一面であり、ここまでたどり着くまでには段階的な発展があったとも言えます。

そこで今回は人工知能の歴史を振り返り、現時点での技術進歩を明らかにするとともに、どのような背景で今の人工知能が成り立っているのかを明らかにしていきます。

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人工知能黎明期から第1次AIブーム(1940年代〜1970年代)

人工知能の起源を語る前に、まずは人工知能の元となるコンピュータの誕生についてみていきます。

コンピュータは1946年アメリカペンシルバニア大学17468本の電算機として生まれました。この電算機が将来の機械の可能性を生み出すきっかけになったと言われています。

そして、その10年後、アメリカで開催されたダートマス会議で「人工知能」と言う言葉が初めて使用されました。

ここで初めて、ただプログラムされた行動を機械が実行するのではなく、知的に行動したり思考するコンピュータの実現性、未来について議論されたと言われています。

この会議に参加していたニューウェルサイモンは、世界初の人工知能のプログラムと呼ばれるロジック・セオリストをデモンストレーションし、数学の定理を人工知能が証明することが可能であると明らかにしました。

この頃コンピュータは四則演算しかできなかったと言われています。

こうして、注目の集まった人工知能ですが、数学の定理の証明のような簡単な問題は解けても、複雑な問題は明らかにできないことがわかり(トイ・プロブレム=おもちゃの問題)1970年ごろから人工知能は冬の時代に突入します。

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人工知能冬の時代から第2次AIブーム(1980年代〜2010年)

第2次AIブームは完結に言うと、「知識を入れると賢くなる」と言う研究が盛んに進んでいた時代だと言えます。

この考え方により、1970年を境に冬の時代を迎えた人工知能でしたが、1980年代に入り再び勢いを取り戻します。

この研究の中で一つあきらかになったのが、知識を大量に投入することで、そこに知性があると錯覚させることができると言う事実です。

具体的な例として、イライザと言う対話型システムがあります。

Q.対話システムとは?
人が〇〇と話すとコンピュータがXXと返答するような単純なルールを大量にインプットさせることで、人間が機械と対話しているように感じさせると言うことで大きな話題を集めました。

その研究は機械が専門家の代わりとなる「エキスパートシステム」に用いられ、金融、医療、人事、会計など様々な分野で、その道のエキスパートシステムが作られることに繋がりました。

しかし、うまくいく例もありましたが、エキスパートシステムには課題もありました。

例えば、専門的な知識の抽出の困難性だったり、人間の知識をどのように表現すればコンピュータが処理しやすくなるのかなど、大量のデータを扱い、良い性能を求めるほどその抽出や管理、処理方法に課題があることが明確になっていきました。

こうして知識をたくさん集めることにより「ワトソン」と呼ばれるクイズ番組で優勝するような性能の良い人工知能が生まれます。

一方で、その知識を習得させる行為の途方もなさと実現性に直面した第2次AIブームは、機械翻訳などの一定の分野では、世界中の人に人工知能の限界を感じさせ、またも研究は冬の時代を迎えてしまいます。

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第3次AIブーム〜現代の人工知能(2010年以降)

第2次AIブームでは「知識」を大量に取り入れることで、それらしく専門家や賢い知性を表現することはできましたが、基本的に入力したデータ以上のことはできませんでした。

入力データを増やせば増やすほど、データは書き終わらず、いくらデータを書いてもコンピュータが人間が持つイメージと言葉の意味を結びつけることができないなど世界中に閉塞感を与えた時代でした。

こうした中で、打開策となったのが現代で耳にすることが多くなってきた「機械学習」と言う技術です。

機械学習は統計的な処理方法として、新たな考え方を生み出します。

例えば、限界を迎えていた機械翻訳ですが、文の意味をコンピュータが全て理解して翻訳するのではなく、対訳コーパスという日本語と英語が両方記載された大量のテキストデータを用いて、より訳される確率が高いフレーズで出力していく研究が進められました。

実際にこうした正解にたどり着く確率を基に機械が判断していく「教師あり学習」や「教師なし学習」によりAIサービスは世に普及してきており、現代で皆さんが耳にしている人工知能の技術にたどり着きます。

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まとめ

今回は人工知能の歴史を振り返り、どのような道筋を得て今の技術にたどり着いているのかを明らかにしてきました。

第1次AIブームや第2次AIブームで説明してきた技術は現代の研究にも受け継がれて継続されており、人工知能を語る上でも欠かせない要素となっています。

これから人工知能を学ぶ人は、今自分が触れている技術がどのような下支えの上で成り立っているのかを理解して学んでいくことをお勧めします。

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